日本の温室効果ガス中期削減目標発表に関する駐日英国大使のコメント (2009/06/11)
麻生首相による日本の温室効果ガス中期削減目標発表に関して、ディビッド・ウォレン駐日英国大使は次のコメントを発表しました。
温室効果ガスの高い削減目標を設定することは先進国の責務です。英国は、2020年までの二酸化炭素削減の中期目標を、世界でもっとも早く定め、発表した国の一つです。この観点から、わたしたちは、6月10日に日本政府が日本の温室効果ガスの中期削減目標を発表したことを歓迎いたします。これは重要な第一歩です。しかしわたしたちは、日本が国際的な炭素市場への参加や森林破壊の減少を通じて、途上国への資金支援のポテンシャルを追求し、さらに積極的に気候変動の解決に貢献することを期待しています。わたしたちは、これら問題に関する配慮に、日本政府がさらに取り組んでいることを歓迎し、今後も日本政府と密接に協動していきたいと考えています。
英国政府は、欧州連合(EU)の削減への取り組みは、昨日発表された日本の削減目標値よりもさらに野心的である、と分析しています。EUは、すでに1990年から排出削減を行っており、2020年には1990年比で少なくとも20%の削減目標を公約しています。加えて、今年の12月に、コペンハーゲンで満足できる国際合意がなされた場合は、1990年比30%の削減目標を受け入れることを、すでに表明しています。そして、英国自身は、海外のクレジットを含まない国内努力のみで、1990年比で34%削減するという目標を掲げており、国際合意が締結されれば、EUと同じくこの目標をさらに高いものにすることを約束しています。
気候変動の緊急性を鑑みれば、今すぐに、すべての主要経済国が大量削減に向けて行動しなくてはなりません。気候変動対策を講じ、低炭素経済の礎を築くことこそが、唯一の持続可能な成長の道筋なのです。そして、低炭素経済への移行は、わたしたちが現在おかれている経済状況を打開するための取り組みでもあるのです。
先進国が高い削減目標を設定することは、国際的な気候変動交渉において途上国に対する強いシグナルとなり、ビジネスに重要な商機をもたらします。わたしたちは、今後の交渉過程において日本政府と密接に協動してまいります。そして、気候変動への取り組の緊急性を反映したより野心的な国際合意に向けて、日本を含めた各国に働きかけていきたいと考えています。
Notes for Editors
御参考:
2009年4月に、英国政府は、2020年までに1990年比で34%の削減をするという、自国の温室効果ガス排出削減中期目標を新たに発表しました。これは、2005年を基準年とした場合、ほぼ22%に相当します。しかし、国際合意がとりまとまれば、この削減目標はさらに増やされることになっています。*1
*1: 英国の削減目標については、以下をご参照ください。
http://ukinjapan.fco.gov.uk/ja/working-with-japan/energy-environment/climate-change/where-we-are/